『デューン 砂の惑星PART2』のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、余命数週間の男性のために映画の先行視聴を手配していた

「まさに彼のような人のために、映画は作られているのです」

※購入先へのリンクにはアフィリエイトタグが含まれており、そちらの購入先での販売や会員の成約などからの収益化を行う場合はあります。 詳しくはプライバシーポリシーを確認してください

『デューン 砂の惑星PART2』のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督は、米国公開の1カ月以上前に、余命宣告を受けたファンが同作を先行試聴できるよう取り計らっていたそうだ。

カナダのチャリティ団体「L’Avant」の創設者ジョゼ・ギャニオンは米ワシントン・ポスト紙のインタビューで、緩和ケア施設の入所者が願っていたことについて語った。患者は50代のフランス人男性で、『デューン 砂の惑星PART2』を観ることを望んでいたが、1月上旬、余命数週間との宣告を受けた。同作の劇場公開は3月の予定だったため、L’Avantではこの人物が同作を公開に先駆けて視聴できるように、ヴィルヌーヴと連絡を取る方法をFacebookにて模索した。

ギャニオンはこの試みを「時間との闘い」だったと言っているが、その願いは叶った。ヴィルヌーヴのアシスタントの1人が、『デューン 砂の惑星PART2』の本編が入った監督のノートPCを持って、その男性のもとへやって来たのだ。

視聴は、カーテンで仕切られ、携帯電話の持ち込みも禁止という完全にプライベートな状態で行われたが、男性は全世界で劇場公開される数週間前に『デューン 砂の惑星PART2』を観ることができた。彼は3時間近い映画の半分ほどしか観られなかったが、ギャニオンはその後の投稿で、「非常に困難な人生のスタートを切ったこの男性は、極めて重要な人々が彼の最後の願いを叶えるために動いてくれるところを目にすることができた」ため、じゅうぶんに価値があったと記している。男性は視聴からわずか数日後に亡くなった。

ギャニオンは、この男性が『デューン 砂の惑星PART2』を観て過ごした時間は「世界中のすべての金にも値する」と述べている。ヴィルヌーヴと妻のターニャ・ラポワントも同じ意見のようで、ギャニオンは、2人が男性の話に衝撃を受けていたと語る。

「彼らはこの男性の最後の願いに非常に感動していました。『まさに彼のような人のために、映画は作られているのです』と言われました」

『デューン 砂の惑星PART2』は2024年3月1日に北米で劇場公開され、今年No.1のヒットスタートを切った。映画はフランク・ハーバートによる原作小説を映像化したストーリーだが、まだ描かれていない内容も多く残されている。ヴィルヌーヴが次に取り組む小説は『デューン 砂漠の救世主』で、脚本はまもなく完成というところまできているようだ。ただしヴィルヌーヴは今年1月、4作目の映画を制作する予定はないと言っている。

IGNのレビューでは「圧倒的に壮観なビジュアルを描き出す『デューン 砂の惑星PART2』は、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督によるSFサーガの中間に位置づけられた作品として、観る者を釘付けにする映画となっている」と評し、8点をつけている。

※本記事はIGNの英語記事にもとづいて作成されています。

※購入先へのリンクにはアフィリエイトタグが含まれており、そちらの購入先での販売や会員の成約などからの収益化を行う場合はあります。 詳しくはプライバシーポリシーを確認してください
In This Article

デューン 砂の惑星PART2

Legendary Pictures | 2024年3月15日