レイスの伝承
フィリップ・オジョモは新たなスタートを求めて、ナイジェリアを逃げ出した。過去に取り憑かれた彼は、ある日赤い閃光を目にする時まで車を叩き潰す仕事をつづけていた。トランクを開けるとそこには、体を縛られ猿ぐつわをはめられた若い男の姿があった。フィリップはその時気づいた。これは死体処理だ。彼には知らされないまま、ボスであるミスター・アザロフが提供していたサービス。フィリップは騙されて委託殺人をやらされていたのだ。アザロフもまた、故郷の人でなしどもと何も変わらなかった。この時、復讐の亡霊が覚醒した。フィリップは悲哀の鐘のごとく怒りをこだまさせながら、アザロフのもとに向うのだった。